遺伝子組み換え・制度・世界の現実
「知らないから平気」業界人が教えてくれなかったこと
以前、ある養鶏場でアルバイトをしていた男性が「僕は卵を食べたくない」と言っていました 。ブリの養殖場で働く人はブリを食べたくない。養豚場で働く人は豚を食べたくない。でもそれぞれ、自分が知らない食べ物は普通に食べています。お弁当メーカーの社長が家族に「うちの弁当は食べるな」と言いながら、他のものは気にせず食べている──。こうした奇妙なことが起きるのは、「知らない」からです。お互いが知らないことをいいことに、気づかないまま騙しあっている。
これは特別なケースではありません。国レベルでも似たことが起きています。かつて、東大名誉教授で医学博士だった山本俊一さんは、厚生省食品衛生調査会委員長として、ポストハーベスト農薬の危険性に自ら関与した、その罪を告白した本「わが罪」を著しました。とにもかくにも、知らないのは国民だけ。専門家も研究者もお役人でさえも、国家間の経済事情に飲み込まれていく──その姿から、食の安全について国の制度には限界があることが見えてきます。

たとえ法律上、合法で安全とされていても、それが安心な食材とは限らない。たとえば除草剤「グリホサート(ラウンドアップ)」。欧米では規制強化の動きが見られる中、日本ではその残留基準値を欧米の70倍・150倍・400倍まで緩める法律改正が行われました。多くの農家さんは「合法だから問題ない」と判断するしかありません。基準そのものの実態を、誰も知らないのですから。
みんな、知らないから選択できないだけです。知れば、正しい選択ができます。これからも、大切な方々にだけは知っておいて欲しい情報をお届けしていきます。自分の食のガイドライン、しっかり持っておく時代になってきていると思います。
