地球環境・農業の未来
アグリテックの衝撃収穫5倍のリンゴ畑と、自然栽培のこれから
自然栽培のリンゴ園では、草木が生い茂って、まるで山の中にいるような景色です。では、これから主流になると言われている最先端のリンゴ畑はどんな姿でしょうか。
約30cm間隔でリンゴの木が整然と並ぶ、高密植栽培という方法があります。従来の畑では木と木の間の間隔は最低でも3m。その差は10倍以上です。この方法で、リンゴの収穫量は5倍以上になるといいますから、これはもうリンゴ業界の革命です。

ただし根が浅くなるため、台風が来たら全部倒れてしまうでしょうし、ネズミに根をかじられたら一巻の終わりなので、ネズミが雑草の陰に隠れることができないように徹底的に除草剤を撒きます。根が浅いということは地中から水分や養分を吸い上げることができないので、張り巡らせたパイプから常に水分と栄養分(液肥)を供給します。水耕栽培の果樹バージョンといった感じです。
こうした技術をさらに応用して室内(ファクトリー)に持ち込めば、異常気象は関係ないし、無菌状態で病害虫ゼロ、不確定要素を全て排除できます。「農薬不使用」の農産物がどんどん出てくる。でも、無農薬なんだけれど「不自然な無農薬」も沢山出てくるはずで、本当は無農薬で栽培できている理由こそが一番大事なところだったりします。

有機農産物の生産の原則に「土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させる」というのがあります。これから10年で「オーガニック&ナチュラルの食」と「アグリテックの食」の二極化が進んでいくはずです。本質を見失わず、自然と向き合ってくださっている農家さんの所に行くと 、毎回本当に頭が下がる思いがします。
