ハミング通信

地球環境・農業の未来

異常気象の中で農家が守り続けるもの

近年、青梅が例年の3割しか採れないというような不作が続いて、農家さんが悲鳴をあげています。不作の原因は暖冬で、1月早々に梅の花が咲いてしまい、寒い時期に開花したためミツバチたちが活動できないから受粉できない。さらに3月4月とヒョウが降るなど、追い打ちをかけたのです。こうした被害は梅だけではなく、ほとんどの作物で前例のない、異常気象が原因の被害が年 々大きくなってきています。

自然栽培では肥料と農薬を使わないため、植物たちは自然の変化に、より忠実に反応します。僕の恩師である木村秋則さんは言います、「これから自然栽培農家にとって必要なことは、未体験の環境への対応力だ」と。

日本の人口の99%の人が食べるのは慣行栽培です。残り1%の自然栽培に、どんな意味があるのか。たった1%ですが、あるのとないのとでは大違いです。

もし自然栽培の農家さんがみんなやめてしまったら、どうなるでしょうか。「昔食べた、あの懐かしい味をもう一度食べたい」と思っても、途絶えてしまえば、それで終わりです。甘いだけのフルーツじゃなくて、酸っぱくて、ピチピチしていて、あの体中が感激するような、生き生きした食べ物が、なくなるなんて、そんな退屈な世界、想像したくもないですよね。

だから、永続性を第一に考えて、困難な時や不作の年でも「今年は残念でしたが、その分来年はもっとおいしいのが出来ると思いますよ」と笑って答えてくれる農家さんというのは、本当に偉大です。自分が一番苦しいはずなのに、損得を越えて、とっても大きな視点で向き合ってくれている。こういう人って、ホントにでっかい存在だと僕は思います。

人と自然を食でつなぎ、伝える。

読んで、感じて。
次は、食べてみてください。
言葉でわかることには、限界があります。
体で感じることから、始まります。