自然栽培の本質・哲学・定義
「味がコンディションを語る」自然栽培の野菜を食べると何が違うのか
自然栽培というと、農薬や肥料を使わないという栽培の方法論だけに意識がいきがちです。でもハミングバードでは、自然な環境で育ったものなら「必ずおいしい味になるはずだ」という確信から、スタッフが実際に食べて「いい味だね」と納得したものだけをお届けするようにしています。逆においしくない時には、何かしらの原因がどこかにあるものです。
以前、こんなことがありました。自然栽培の農家さん7〜8名でイベントに参加した後、みんなで地元の居酒屋に入った時のことです。お通しにキャベツが出てきて、お腹が空いていたみんなが一斉に口にしました。普段食べ慣れない、なんとも無機質な味に僕がビックリして顔を上げると、全員が目を丸くしてお互いの顔を覗き込んでいました。誰も口に出さなくても、考えていることはみんな一緒。「いったいどんな不自然な栽培をしたら、こんなキャベツになるのか?」そう思ったのです。
コンディションは味に出る。これが自然栽培の最大の特徴です。
一方で、自然栽培の味の特徴は、決してインパクトのある味ではありません。雑味がなくてピ ュアで、体に染み込むような喉ごしで、スーッと入っていく。派手さはないけれど、一つ、また一つとついつい手が出てしまう食べ物です。味の濃いパンチの効いた料理だと、自然栽培のプロが食べても分からないくらい繊細な味。だからこそ、シンプルな調理で素材の味を楽しんでいただきたいと思っています。
お客様からよくいただく感想で多いのが「一晩おいたおにぎりが、次の日に食べてもおいしいのでびっくりした」というもの。自然栽培を始めたばかりの農家さんから「炊いた次の日、冷えたご飯の味が今までと全然違った」と連絡をもらったこともあります。あつあつの時はごまかしがきく味かもしれませんが、冷えたときには、そのものの味が出てしまうので隠せないのです。
