遺伝子組み換え・制度・世界の現実
農業指導の現場からアフリカのトウモロコシと水耕栽培の話
経験豊富な自然栽培の農家さんのところに、そのノウハウを学びたい人たちから農業指導の依頼が入ることがあります。ハミングバードでもおなじみの生産者・佐伯さんも、こうした農業指導を行う一人です。
例えば畑を一通り見た後、「ここにだけギシギシ(雑草の種類)が生えているよね、地下で水が滞留してるんで、30センチの深さでいいので溝を掘ってください。畑全体が良くなりますよ」とか、「この作物に付く虫はニンニクが嫌いなので、一緒にニンニクも植えちゃいましょう」とか、「日照り続きで雨が降らない、じゃあ、雑草に保湿させますよ」などと、まるで風水師のようです。
佐伯さんが農業指導に行ったアフリカでは、病気も虫もゼロ、まるで機械で作ったプラモデルみたいなトウモロコシが、どこまでも続く広大な畑一面に広がっていたそうです。これが遺伝子組み換えのトウモロコシでした。最初のうちは収入も増えますが、やがて遺伝子組み換えの「種 」と「除草剤」の支配から逃れられない仕組みになっていく。気づいたときには、もう元の畑には戻せない。
「最近ホテルのパーティーなんかで、水耕栽培の野菜サラダとか出てくるでしょ、オレ、あれ食べると、野菜にエネルギーを奪われて、ゲッソリ疲れちゃうんだよね」と佐伯さん。「野菜をナメちゃいけない、彼ら(野菜たち)の力って、本当に凄いんだってこと、みんなまだまだ知らないんだよね」という。
何を食べるかは、どう生きるか、ということ。こうした視点が、自然栽培の本質だと思っています。
